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「インスタント・パラドックス」は、映画『THE FLASH』の“どれだけ速くても過去そのものは変えられない”という感覚を、スマホ時代のガチ失恋に落とし込んだ曲です。既読にならないトーク画面、さかのぼられるタイムライン、削除されたスクショといった今っぽい情景の中で、別れの瞬間を何度も頭の中で再生してしまう心のクセを、「インスタント(瞬間)」と「パラドックス(前に進みたいのに戻ってしまう矛盾)」としてすくい取っています。タイトルに名前だけ残ったヒーロー物語ではなく、走ることばかり上手くなって、隣で歩くことを忘れていた普通の恋の終わりを描きながら、「速さでは守れなかった悔しさ」と「それでもポケットに残しておく『ごめん』」を両方抱えたまま、生きていく速度を自分で選び直そうとする、その小さな決意にフォーカスした一曲です。
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Lyrics
速すぎる夜だ 通知が止まらない 君だけオフライン 心だけ騒ぐ 最後の「ごめんね」で 世界がブレーキかかった 打ちかけて消した言葉が 喉の奥で渋滞してる 「まだ間に合うはず」と 何度も自分に言い聞かせて 指は動いているのに 送信ボタンは遠い タイムラインをさかのぼって ふたりの笑いを連打する ピースサインの横顔に 遅れて痛みが追いついてく 速くスクロールするほどに 置いてきた本音だけ くっきり浮かびあがる もう二度と 届かないはずの声が フラッシュバックして 胸を焦がす 「やり直そう」さえ 言えなくて 飲みこんだまま インスタント・パラドックス 心臓だけ走る 走れ 走れ 追いつけないままで 君の駅までの道 今でも全力で歩けるくせに 改札前の柱だけ やけにまぶしく見えてしまう 同じカフェの角席で 空席に向かって話してる ありもしない返事だけが リアルすぎて笑えない 何度抱きしめても 離れていく夜がある 何度謝っても 追いつけない涙がある 変えようとするたび 傷つけたくせに 君のせいみたいな顔 最後までしていた もう二度と 書きかえられないチャットだから フラッシュバックさえ 閉じずに残す 削除したスクショのぶんだけ 後悔が増えていく インスタント・パラドックス ブレーキを覚える 速さじゃ守れない気持ちが 僕らの間に こんなにもあった 追いかけることばかり うまくなって 隣にいる速度が わからなかった もう二度と 巻き戻せない夜だけど 君と笑った瞬間(とき)まで 消さないでおく 間に合わなかった「ごめん」を ポケットに入れたまま インスタント・パラドックス この足で生きる 歩け 歩け 追いつかなくていい 歩け 歩け それがせめてもの速度で