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「前を歩くひと」は、映画『マンダロリアン・アンド・グローグー』から着想を得ながら、物語や関係性をなぞるのではなく、誰かを守ろうとするときに生まれる“少し先を歩くやさしさ”だけを日常の温度に置き換えて書いた曲です。振り向きすぎないこと、言葉が少し遅れてしまうこと、それでもパンのぬくもりや消さない部屋の灯りのような小さな行為で相手の明日を支えようとすること——この曲では、強さを抱え込むことではなく、置いていかないこととして捉えています。大きな約束や劇的な救済ではなく、冷えた朝や流れていく街のなかで、それでも気持ちだけはちゃんと連れていく。その静かな同行の感覚を、低く近い声でそっと残した一曲です。
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Lyrics
自販機の灯が まだ消えない 白い息だけ 先に曲がる きみは黙って 袖を引く 朝より少し あたたかい 紙コップの底に 残った甘さ 言えないことほど 冷めにくいな 駅前の風に 髪がほどけて それでも今日は 急がなくていい 守るってたぶん 隠すことじゃない 転びそうな日を 先に歩くこと 前を歩くひと 振り向かなくていい ちゃんとここから ついていけるよ 前を歩くひと 名前はいらない さみしい夜ほど あたたかくなる レシートの端に にじんだ数字 言葉はいつも 少し遅れる それでも分ける パンのぬくもり そういうことで 明日になる 強さはきっと 勝ち負けじゃなく 眠れない部屋の 電気を消さないこと 離れるためじゃなく 先に着くために 靴ひもを 結び直す 前を歩くひと 振り向かなくていい ちゃんとこのまま 息を合わせる 前を歩くひと 名前はいらない つめたい朝ほど あたたかくなる ドアが閉まる 街が流れる それでも胸は 置いていかない